卒業旅行日記 〜 To 北海道 〜

2002.3.4 〜 2002.3.9
 
 
 
<+ 4日目 +>
 4日目。今更言っても説得力がないでしょうが、一応この日がメインイベントです。ええ、荷物の2/3を占めるスキーウェアが物語っているように、私はスキーしに北海道に来たんです。そりゃ、確かに前日デルソルで20本消滅した時にゃ「俺は北海道に何しに来てるんだ」なんて呟きたくなってしまいましたが。
 前日までに、テツカ嬢とは携帯のCメールで連絡し合っていたので、まあ問題は起きないでしょう。1番の問題だった寝坊もなかったので一安心。待ち合わせ場所である地下鉄ススキノ駅の場所も、前日に確認しておいたので問題なし。ちゃんと約束の時間の15分前に到着しました。「さて、しばらく待つか」と思いつつ、ススキノ駅改札前で足を止めてふと横を見る。その時、私の脳裏に浮かんだ言葉。
「何かいる」
 いや、めちゃくちゃ失礼ですいません……が、ホントにそう思ったんです。何せ目が悪い(両目で視力0.7、ちなみに裸眼。免許ギリギリ)ので、「誰がこちらを見ている?」程度しか分からなかったのであります。まあ、何はともかくテツカ嬢発見。メールの通り、オレンジのウェアを纏ってました(最初は「オレンジ色の物体」としか見えなかった)。
 彼女とは以前にも2回ほど某所でお会いしたことがあり、その時は彼女がわざわざ東京まで足を運んできて下さったのですが……前回は1年半前、浴衣姿の彼女は正直ふくふくした体格で、顔もぽっちゃりとしておられたのでありますが。
 ちょうどそのあたりからストレスが原因で10kgも痩せてしまった(しかも未だリバウンドなし)彼女は、「もうがっしり体型なんて言わせない!」と、東京出発前におっしゃってました。で、それを確かめるのも北海道に来た1つの楽しみだったのですが……
 何というか、見事なまでにスッキリとした体格になってました。2年間で40kg増えたという私の愚かな友人は、4年振りに会った時、顔が二回り大きくなってましたが、それとは逆に顔が一回りスッキリとした感じで。弟さんもおっしゃっておられたようですが、確かにかわいくなってました(笑)
 それとは逆に、こちらは最近修論の追い込みとかで身体を動かせてなく、太り気味であるという秘密は置いといて、とりあえず出発ということで地下鉄に乗り込むことに。やがて目的の駅に到着し、いざスキー場に……と思ったが、ここで彼女が何やら調べ始める。どうも、時期が時期でスキー場までのバスが現在は出ていないとのこと。仕方がないのでタクシーをつかまえて出向くことにした。
 しばらくしてスキー場に到着し、ウェアに着替え始める。自分のウェアは2年前、初めて研究室でスキーに行く時に買ったもので、安物でなかなかイケてない代物である。しかもゴワゴワしているので、どうも着膨れしてしまう。この時撮ったプリクラがあるので、興味がある方はご覧下さい(無論、テツカ嬢の許可も取ってあります)。とにかく、脚がこわばってます。実際はこんなに太くないんですがね(笑)
 準備ができて、さぁ滑るか……というところでテツカ嬢が「朝食べてきました?」と一言。実は何も食べてなかったりする。スロットしていると(特に13時間ぶっ通しだと)何も食べないことが多いから、慣れちゃいました(もっとも、その時は朝しっかり食べているのですが)。しかし、こういうことに細かい彼女は「血糖値が下がるから」と、僕に朝+昼食を勧めます。とりあえず、コロッケカレーでも頂こうと食べ始める……が、これまた量が多い。彼女にも言いましたがこの時既にグロッキー気味でした。朝・昼は特に小食なもので(汗)
 その後、いよいよ1年振りのスキー開始。「とりあえず、慣らしということで1度緩やかな所を滑りましょう」という彼女の言葉に頷き、最も斜度の緩いコースへ。うむ、このくらいだといきなりでもそこそこ滑られる。そう思っていたら唐突に「イケますね。じゃ、次は上級者コースに♪」と、本当に上級者コースに連れて行かれるボク。これが彼女の潜在悪なのか……(違)
「最近人が転んだところを見たことがないので、たまには転んだところが見たい」とおっしゃるテツカ様。その矢先に1度、見事にケツから落ちました。とはいえ、滑るコースを間違えて危うく崖の林の中に落ちそうになったので仕方なく秘技・ケツブレーキをかけただけなのですが。「スキー楽しいですよね♪」と言う彼女に、最初は相槌を入れるだけのワタクシ。うまく滑られると、そりゃ間違いなく楽しいのではあるが……
 ここで、私の脚が急に軋み始めたので休憩を取ることにした(プリクラはこの時撮ったもの)。私の滑り方はほぼ我流であり、中途半端に速度を怖がっているのでケツが落ちる(=体重が後ろにいっている)ため強引なブレーキを脚の力だけで行っている+最近運動をしていないため、急激に脚が痛み始めたのである。「もしヤバかったら、早めに切り上げましょう」とテツカ嬢。しかし、ここでたっぷり休めたおかげで、当初の予定である4時間を滑り切ることができました(それもあるけど、疲れた身体というのは自然に楽な方法を取ろうとするので、楽な体勢で滑ることができた)。
 結局、アイスバーンなどに何度か足を取られたりはしたものの、転倒することは1度もなく(意図的な転倒は2回あった)スキーを終えた。テツカ嬢曰く「本当に初心者(スキー経験3回だけ)ですか?」とのことだが、はっきりいって初めて滑った2年前が1番上手かった(速度を怖がらなかった)気がする(笑)
 この後、一旦別れて夕方に再び落ち合い、一緒に夕食をとることにした。「カニを食べようかなぁ」という私の言葉に「お金がないので、割り勘だとキツいかも」という返事が。まあ、卒業旅行ということで軍資金もある程度(約120k)持ってきていたし、スキーの手配とか色々世話になったのでここはいっちょ奢りましょう、という私の一言で2人はカニ屋に直行。
 かに将軍という、いかにも上流という感じの店に入る。中は畳で敷き詰められており、ここのエレベーターの床もまた畳という強者。広々とした部屋にただ2人が通され、貸し切り状態に。とりあえず2人ともコースを頼むことにし、待つ間色々と会話が繰り広げられた。それぞれの将来(各々の、ね。彼女には別に彼氏がいますので。念のため)についてといった深い話とか、ちょっと意外というか、聞かなかった方が幸せという話もあるよ、みたいな話とか。まあ、この内容についてはボクとテツカ嬢の秘密ということで。
 でも、久しぶりに他人と深い話ができてよかったと思う。こういう機会というのも、ありそうでなかなかないものだしね。多分「彼氏と彼女」「親と子」という関係でも、結構ないものじゃないかな。むしろ「第3者」という関係だからこそ、こう色々と話すことができたと思う。まあ、それはそれとして……(大事なトコじゃないんかい、ココは)。
 カニよ、カニカニ! 茹でたものや生のものなど、色々出てきたけどさ。この生のヤツ、醤油につけたにも拘わらず甘いこと甘いこと。甘エビもこういう食感なんだろうなぁ、と(エビはアレルギー体質のため、食べられません。ちなみに個人的には3本指に入る大好物です)思いながらもとにかく食いまくる。やがてテツカ嬢が「食べ過ぎ」とグロッキー気味に。こちらもやや苦しいが、まあ今のうちにいいモン食べておかないと(貧弱)
 そして、やがてコースも終盤に入り、店の人が「カニ雑炊を作ります」と、鍋にご飯を入れ始める。ここで2人が生き返り、壮絶な雑炊奪取戦が繰り広げられた。
「仕方ないなぁ、苦しいけどこれは食べなくちゃ」「まあまあ、ここは僕が」と、まずは牽制。
「私の余り、もういいや。ツボさん食べちゃっていいですよ。私はもう雑炊しかおなかの中に入らないから」「いやいや、見栄張らなくてもいいから。ご自分のものもしっかり食べて下さい。その間に雑炊は僕が……」と、次第にエスカレート。
 結局、雑炊は私が7割方頂きました(悪) テツカ嬢は私より安いコースを選んだにも拘わらず量が多く、デザートを先に食べてギブ宣言(もっと悪?)
 食べ終わった後、私が手洗いに行っている間に彼女は、私のポーターバッグを奪っていきました。「お金は入ってないよ」とにこやかに言うと、舌打ちと共に返す彼女。ああ、こんな彼女ならいつか欲しいな(笑)
 飲み物、チャージ代込みで総額10kちょい。お礼を言うテツカ嬢。いやいや、こちらこそ楽しかったですよ。前日53k負けたヤツにとっちゃ、10kなんて安いものです。この後に「お返しに」ということでテツカ嬢オススメのチョコを探すことに……したが、目的のものがなかったので急遽第2候補に。北海道限定のバニラ味の生チョコを頂きました。ありがとうございます。今(3/29)だから書けますが、しっかり母と妹の3人で頂きましたよ。
 そして、帰りは地下鉄を使ってススキノへ。別れを惜しんでホテルに戻りました。ここには冷蔵庫はないのですが、2重窓の間にジュースなどを入れておくと、小一時間できっちり冷えるので便利です。生チョコもここに入れて、帰る日までしっかり保存しておきました。いや〜、スロットがない日がこんなに平和だなんて……(笑)
 
 
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