卒業旅行日記 〜 To 北海道 〜

2002.3.4 〜 2002.3.9
 
 
 
<+ 3日目 +>
 3日目。正直、この日の日記は書きたくない。というか、スロットに興味のない良い子の方は3日目をすっ飛ばして4日目を読むことをマジでお勧めします。ぶっちゃけ、この日は吹雪の中スロットで爆死して帰りにキャバの客寄せ兄ちゃんに袖を捕まれながらも引きずって無視し、メシ食って帰っただけです。ハイ。
 先に結果を書いてしまうと、収支を見て貰うと分かるように大爆死に終わってしまいました。今でも、マジでこの日のことは思い出したくないであります。
 で、と。とりあえず、またベガス×2に行こうとするが、なぜか道を間違える。しかし、そのおかげというか、うまそうなラーメン屋を発見し、昼食とする。「味の時計台」という店なのだが、店の前にダウンタウンの浜ちゃんの(来店記念の)写真があった。これがまた、違う支店に行っても同じ写真があるのだ。ちょっとウケた。
 昼食の後はベガス×2にて3回目の実戦(正確に言うと、辿り着く間に別の店で一撃を発見し、2本ほど初打ちしてみた。もう打たないだろう)。まずはおなじみアステカ。5本でBIGがかかるがCTに入れず、追加投資。3本でBIG、CTにも入ってくれたが、ここで奇妙な現象が起きた。コイン純増188枚、残り20ゲームというところで逆押し、左リールにササシが止まってサウンドが止まった。「よっしゃ、CT連荘♪」と喜んでいたが、これがノーフラグ! 結局そこから396ゲームでようやくサシシからBIG、しかしCTに入れずヤメ。
 そして、今思えばこれが今日の運勢を物語っていたのだと思う。とにかく謎のCT消滅によって意気消沈したそれがしは、もう打たないだろうと思っていたアラジンA、はたまたコンチ4Xを打って負債をどんどん増やしていった。「敗色濃厚となると、普段打たない機種にまで手を出す」という悪いクセは、北海道でも健在だった。
 この後、「やはりスロットはA-400だ」と原点に戻ることにし、サンダーVを打ち始めた……が、これがまたボーナスがかからない。しかも回らない。どういうことだとシマの情報をよく見てみると……何と、どの台も過去最高BIG回数が50回を超えている。これはおかしい。サンダーの対面は同じくA-400のスピカ。これも見てみると……64んっ!? しかもボーナスグラフを見ると、ほとんど100回転以内で来てやがる。撤退じゃ〜、と逃げるようにベガス×2を出ていった。正直、もう来たくないとも思った。キンパルのようなストック機はともかく、裏はどうにも好きになれない。というか、リスクが高すぎる。
 店を出て、そこから取った行動は(Gthさん曰く「ボッタ店だから入るな」という)近くの店のデルソルを打つことだった。「まだ懲りないのか」と言われそうだが、無性にチャレンジBIGのサウンドが聴きたくなったのだ。店頭に出ているデルソルからも流れているが、久々に体験してみたいと思ったのだ。とりあえず、10本使う。ノーフラグ。意地になって、郵便局に行って20本ほど下ろし、もう10本使う。またノーフラグ。グフッ、やはり俺とアルゼとの相性悪はここでも健在だったか……。しかもデルソルの効果音が大きすぎて、その衝撃により腹が痛くなり気持ち悪くなってしまった。泣く泣くその店を出て、この日はもうヤメることにした。
 ――そして、その帰り道。明日はテツカ嬢とのスキーなのでスロ稼動はなし。というか、ちょっとスロから離れた普通の生活に憧れ始めた。まあそれはいいとして、問題はあさってからの戦場をどこにするかである。もうベガス×2は見切ったので、別の場所を探す必要がある。どうしようか……なんて思っているうちに、吸い込まれるようにある商店街の道へと入っていった。ついでだから、夕食もここらでとるか……なんて思っていたその時。ちょっとけったいな店を発見した。もちろんスロ屋だ。ちょっとだけ覗いていくかと、まずは2階へと足を踏み入れる。「いらっしゃいませー!」という、店員の元気のいい挨拶。第1印象はよし。とにかく、優良店の第1条件は「店員の接客態度」である。現に我がホームグラウンドのグリンピや、宿を一緒になって探してくれたベガス×2も、接客態度はよその店と比べてピカイチだ(ベガス×2は、裏主軸ということで自分に合わないだけで、優良店には変わりない)。
 ここで、お散歩天国を発見。今まで見たことすらなかったのでちょっとだけやることに。投資4本でお散歩タイムに入った……のはいいが、1回だけなので単に15枚子役のようなものだ。というかこのお散歩天国、リールを止めるごとにナイツ真っ青のバウンドをするのは如何なものかと思うのだが……ナイツフリークの自分としては、さすがに「まあいいか」で片付けるわけにもいかない。が、まあいいか(おい)。
 ざっと2階の状況を見て、1階に降りた。そこはクランキーコンテスト、バンバン、デカナナ、バーサスといったバラエティコーナーで賑わっている。客付きはともかく、どの台も1箱くらい持っていたのを見て更に好感触。やっぱこうでなきゃ。その隣にはアラジンA、獣王などといったシマも確認し、グルッと回る形でその裏へと足を踏み入れ――
 今思えば、これも運命だったのだろうと思う。いや、運命に違いない。そう断言できる。
 北海道に着いて、Gthさんとお会いした時に「打ちたい機種とかないですか?」と言われ、「特に……あるとすればファウストですかね」と答えた時、彼は「一応ありますが……6枚交換ですからねぇ」と言葉を濁していた。自分自身もファウストは等価でしかやったことがなかったし、等価の店が多い北海道を現地とする彼にとって、6枚交換はちょっとやりにくいところがあったのだろう。しかし、「ファウストのある6枚交換の店」がある、ということはこの時知ることができた。
 そして今。その6枚交換の店を、奇しくも大敗した日の帰りに、自力で見つけてしまったのだ。
 ファウスト――我が最愛機種にして、初めてやったBタイプであり、7ライン機種であった。最愛のメーカー、山佐が放ったこのテトラ機種は、テトラの信頼度や出目とのバランスが絶妙であることもさながら、そのBIG確率の高さも人気の原因となっている。しかし、私が最もファウストに惚れている点はそのどれでもない。とにかくこのファウスト、世界観が最高なのである。機体や出目のデザインもそうだが、何といってもハイパーBIGのサウンド。プレステ用にもファウストのゲームが出ているが、あんなものとは比較にならないくらいの重低音は何度聴いてもたまらない。信じてもらえないかもしれないが、このファウストであれば1000ハマリはもちろん、5000ハマリだって平気である自信がある。100万負けたっていい。それくらい好きなのだ。まあ、5000ハマリや100万はものの例えだとして、とにかくこのファウストと出会えたのはこの日最高の出来事だったのだ。
 ファウストは2台。そのうち1台がレディース台だったが、もう1台は空いていた。私は既に抱えている59kという負債も気にせず、ファウストを打ち始めた。そして投資4本目。スイカのズレ目からのサンダーブレイク、そのままストレートに、あの重低音の確定告知音と共にトリプルセブンがテトラに降臨した。それはチャレンジBIGだったがそんなことはどうでもいい。感慨に浸りながら消化する。その後、その出玉が飲まれないうちに再びリーチ目出現。そして――遂に、あのハイパーBIGのサウンドが私の前に再び現れた!
 周りの人は、まずおかしいと思ったに違いない。たかがハイパー1回でそんなに感動しているのか。よほどの初心者か、あるいはオーバーリアクションなヤツだと思っただろう(後者はあながち間違ってないけど)。しかし、この想いは誰にも分かるまい。正直、もう出会えないかもしれないと思っていた最愛機種で、懐かしのハイパーを引いた喜びは。結局それからしばらく、訝って店員が後ろに近付くまで黙ってハイパーBIGのサウンドを聴き続けた。
 結局、その後もう1度BIG(ダブルハイパーモードにより、当然ハイパー確定)を引き、時間を考慮してヤメ。何とか約10k回収して完敗を免れた。しかし、この日使った63kは「ファウストとの再会費用」と思えばそれでいい。いや、だからそれほど好きなんだって。
 この後、ホテルに戻って前日同様、ラーメン信玄で夕食をとった。この時、なぜか鼻血を出して非常に困ったのだが、それ以上に部活の元監督(現在は、私も所属しているOBによるクラブチームの一員。ちなみにソフトテニス)からの着信でちょっとアセった。というか、なぜ実家からなんですか? 「この東京03は誰やろ?」と不思議に思ってましたよあたしゃ。
 「今どこだ?」「北海道です」と言うと、妙に驚いていた。そりゃそうだ。「何しに?」「いや、ちょっと卒業旅行に……」と言うと、今度は「聞いてないよ俺は」だって。どういうことかと思っていたら「お前な、夜は(彼女に)優しくしてやれよ」って……おいっ、そりゃ誤解だ、なんて言うがこの人は聞く耳持たない。まあ、こういう人だから仕方ないんだけどさ。この上「今ススキノに泊まってるんですよ」と言うと「知ってるよ」と一言。さっき聞いてないって言ったクセに(笑)
 まあ、要するに「お前はススキノに行くようなヤツだから」という意味なんですが……ちなみに私はそんなつもりで泊まった訳でもないし、ススキノのお姉さま方と遊んだ訳でもないので悪しからず。いや、本音を言うと、せっかくだから記念に遊びたかったな、というのもあるんですが、ねぇ(笑)
 
 
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