5/28(日)
午前8時半。目覚ましをかけ忘れていたが、自力で目を覚ました。 ……ああ、そういや寝る前は、昨日撮った写真をPCで送るための作業をしてたんだっけ。 残っていた画像処理を済ませて、フリメでPCに発射、と。これで用は済んだ。 その後は少しゆっくりして、9時半前に出発。向かいにあったマックで朝食を済ませる。 さて――いよいよ最後の聖戦。悔いが残らないよう、ただそれだけを目標に頑張りますか。 【ツンデレの「デレ」】 開店10時前にマックを出た。ひまわりまでは、5分もかからず到着するだろう。 その5分足らずの間に、脳裏には今までの実戦内容の数々が、次々とフラッシュバック―― なんて、実は特にしなかった。何だかなー、これで終わりなんて正直、まだ信じられなくて。 でも、時間がないのは事実。これ以上打ちたくとも、台がなくてはどうしようもない。 とはいえ、今は今という時を楽しむべき。ハイアップにAPEX、最期を締めるに相応しい強敵が待っている。 今日はどれだけ負けるかな……いやいや、どれだけ楽しめるか。結果もそうだろうが、過程もまた大事なのだ。 ひまわりに到着した時点では、開店時刻を2分過ぎていた。中では既に、先客が雀Qを打っている。 こんな早くからの来客なんて、やはり地元密着型というか、愛されてるんだなあと思う。 しかし、相変わらずスロのシマには誰もいなかった。昨日に続いて、今日も最初はハイアップに腰を下ろす。 (昨日は手前3番だったから、今日は奥から3台目にしよう) ただそれだけの理由で、奥3番――30番台を選択。まあ、どれでも同じような気もするけど。 ともあれ、実戦開始。今日はさすがに即回転はしないらしい……投資5本目……10本目……? あの。いきなり天井くさいんですけど? 結局、投資11本目でようやっと回転するも、やはりバケ。 やれやれ、今日も苦戦を強いられそうだな……早くも意気消沈しかけていると、9枚でクルリ! おおっ、さすがハイアップ。この連荘こそ魅力なんだよ。さて、今度もやはりバケなのか―― あれっ、プラム……とも思ったけど、この形はもしや……いやいや、落ち着け。 いやでも、プラムだったら左上がり……ええいっ、つべこべ言わずに左止めんかい。 そんなノリツッコミしながら左停止すると、ほらやっぱりBIG。もといフフフですよ! よしよし。午前中にフフフが引けたのは、個人的には上出来のうち。できれば今日も2回目を引きたいなぁ。 朝イチのセミ天井も何のその。ウキウキ気分で回す→21枚でクルリン→バケ。 更にその後、15枚で4度目の回転……が、BIG! うわーこんなに早くに2度目が。幸せ♪ そして気付けば、スロのシマにも数人の客が。しかし、その中でフフフを揃えているのは自分だけ……? 何というか、どうも彼らの分までフフフを揃えているような気がして仕方がない。 そして何より、自分の引くBRがことごとく連打。つまりは連荘しっぱなし。 BIGのファンファーレが鳴り響く度に、周りの視線は自分に集中。 申し訳ない……とも思ったけど、昨日が昨日だっただけに、ここは遠慮なく楽しませて頂きます。うひ。 それにしても、まさかこんな結果になろうとは。 このご時世、1.5号機でこんな……こんな幸せでいいのだろうか? 「今日は出てるね」 「いやぁ……何だか、今日は妙に出るんですよ」 「……出ますよ?」 最後の一言は、何か含んだ感じだった。出る時は出る、ということだろうか。 そのうち、ホッパーエンプティまでやらかしてしまい、達成感で一杯になる。 その時、おばさんに「これ使いな」と大箱を渡されるが、見事それを使ってしまう結果となった!
えっと……B4R7の11連、みたいなww 自身、これまで4(6)枚連なんて引けたことなかったんだけど、連で引いてしまいました。 「俺、9枚はよくあるけど4枚って引いたことないんだよね……」 と、小さく呟いたと同時に上を向いた時、ホントに回ってケツ浮いたの何のって。 それにしても、初当たりから約1時間続いた連荘は、本当に気持ちよかった。 あっあとパトランプが光る瞬間の撮影にも成功しました! めげずに3G目のみを撮影しといてよかった。 この後、連は11で止まるも、もう1度バケを引けて満足。 200枚くらい飲ませて、ハイアップターボ戦は終了。いやもう、感無量です。 実際終わってみて、つくづく「こんなこともあるんだなあ」と思った。 いや、ツンデレってヤシは大抵「ツン」だけじゃない? 「デレ」な時もあるんだな、とか思ってみた。 ……どっちかいうと、ハイアップよりAPEXの方がツンデレか? いや、APEXは常時ツンかな(苦笑) 【有終の美に向けて】 正午。約1800枚という想定外の持ち玉を作り、満を持してAPEXへと移動した。 ゲンを担いで7番台を選択。勝とうとは思わない。ただ、楽しめればそれでいい。 開始から6分。初ボーナスは、スベリを伴ったバケ。シングルよりも先にバケが引けた。 その後も、シングルを挟んでフルーツ(42G)。明らかに、昨日と比べて何かが違う。 そんな折、少し離れたAPEXの2台に若いカップルが着席した。 両替をしに、迷わずカウンターに行くところを見ると、おそらく地元民なのだろう。 こちらとしては、何だかライバルができたようで妙に燃えてきた。負けたくねー。 そんな心意気が通じたのか、彼氏とタッチの差で何とかBIG! か、勝った……。 そのBIG後。いきなり台が静かになる。確か昨日もそんな挙動を……? 嫌な予感がする。勝つつもりはないとはいえ、コレが全飲まれするのはちょっと辛い。 しかし、50分間ハマってからは不思議なくらいにバケの連打が始まった。 しかし、思えば設定1でも確率1/240であるバケ。となれば、引けない方がおかしいはず。 なのに、昨年の打ち納めではB2R1だったような。昨日もB1R1だったしなあ。 今まで不思議と引けなかったAPEXのバケ。もとい、引ける方が不思議なのだろうか。 それはさておき、APEXで妙な挙動を確認したので書き綴っておこう。 下の写真は、順押しして左、中と確かにスベってハズれた図。なお、右はビタ止まり。 なのに、何も入ってなかった。これは一体……チェリーの取りこぼし、でもないよな……? 結局コレは分からずじまいだった。が、妙な挙動はもう1つあった。 左が1コマスベって、止まったのは7・プラム・スイカ。更には中も1コマスベったように見えた。 ん、確か左がスベってこの形は……3年前の会長の日記によれば、確定だったような。 そう思い、ワクテカでレバーONするも入ってない……あ、コレはチェリーのこぼしなのか? 確かチェリーのこぼしでも、リールはスベると聞いたような。うーん残念。 BIGを渇望していた時なだけに、コレがガセった時は随分と落胆した。 しかし、まだ時間はある。そして持ち玉も。つまり、余裕がある――そんな時は、なぜか決まって引けるもの。 何とか、目標であった2回目を引いた。ライバルの彼氏君も引いた――と思ったが、バケだったらしい。 なお、この後も2Gでシングル、生入りシングルの1G連など、BIGは引けないが好調は続いた。 そう。BIGは引けない……が、バケやシングルのおかげで、持ち玉は減らない。常に現状維持。 ……そうだよ。自分が求めていたのは、正にこんな楽しみ方だったんじゃないだろうか。 出玉は増えない。が、ボーナスは引ける。そう勝てもしないが、ボーナスは引けるから楽しみはある。 出玉のみに捕らわれた打ち手にとっては、それはジリ貧としか捉えられないかもしれない。 しかし、純粋にスロットを楽しみたい、という時だってあるはず。そんな時に、こういう台は正にうってつけと思う。 そんな台と――これでお別れ、と思うのは……寂しいとしか言いようがない。 誤解している打ち手が多いが、「鉄板」「確定」に対して「アツい」という表現は間違っている。 なぜなら、それは既に結果が確定しているからだ。これは「アツい」のではなく、一息つける時だ。 可能性は高い、しかし油断はできない……手に汗握る、その一瞬こそが本当の「アツい」瞬間。 逆に、可能性は激薄だが入ってしまう「かもしれない」。そう思える時も「アツい」といえるだろう。 そういった「アツさ」が満載なAPEX。まあ、確かに低設定では、爆死確定ではあるが……。 しかし、今日のような展開を1度でも知ってしまうと、楽しくて仕方ないはず。 そうか、こんなにも楽しかったんだな。APEX……最後にその楽しさを知ることができてよかった。 ……だけど。欲を言うなら、いや言わせてもらえるなら。どうか3回目のBIGを引かせてほしい。 今この時を含め、APEX戦は過去に4回。その中で、1日に引いたBIGの最高回数は2回。 今までゆっくり打つ機会がなかったせいもあるが、3回というのは自分にとって未知の領域だ。 (最後に――最高の終わり方を。ぜひともBIGで締めたい――) 昨日のような速度ではないが、気が付けばジワジワと下皿を2回飲まれていた。 そんな状況下で、ふとヤメよう、とも思った。が……ここでヤメては、後悔しそうな気もした。 正直、今の時点でも充分満足している。ハイアップは最高の一言だった。APEXも堪能できた。 しかし、どうか最後に3回目を。有終の美で、この小倉の地を後にしたい。 そうは思っても、シングル、フルーツは引けど、下皿にあるコインは残り僅かになる一方だった。 そして――ラスト3枚。それを投入してレバーを叩くと、揃ったのは10枚役。 それがしばらく続き始める。ここにきてフルーツ……そういえば、初打ちの時もそうだったっけか。 これが飲まれたらヤメよう。そう思ったラストゲームからのフルーツ(8G)突入、そして念願のBIG。 あの頃は、APEXでも回るのかと最初は上ばっかり見ていたっけ。 そうこうと昔を懐かしみながら、フルーツを消化。今回は25Gだったようだ。 下皿には少々のコインが復活。加えてクレジット満タン――果たして、これでドラマ再びとなるのか。 心なしか、鼓動が速くなってくるのを感じた。ストップボタンを押す右手に、汗とコイン1枚を握りしめる。 ――そう。コインを1枚、右手に持っていた。これは、フルーツを引く直前に、足下に落ちたのを拾ったものだ。 これは自分のオカルトだが、足下に落ちた、あるいは落ちていた1枚を即投入すると、流れが悪くなる。 だから、拾った1枚は最後のゲーム――即ち、BIGを揃えるゲームに使おうと決めていた。 そして、あるいはこの下皿が飲まれる、最後のゲームか。 (――しろよ?) そんな時、自分の脳裏に巣くう寄生虫の声がした。 この寄生虫は、自分のオカルトの集大成であり、たまに(非ST機の)ボーナス成立Gを予告することがある。 それがなかなかの確率で当たるものだから、実戦においてはなかなか隅に置けない存在ではある。 だが、「それ」は稀に、実戦を遮るような挙動に出ることもあった。 (厳守しろよ? 作られたドラマなんていらない。下皿が飲まれたら最後だ――) (……ああ、分かっている。男の約束だ) ちなみに、この時の時刻は14時半。まだまだ時間はあった。 だが、どういうわけか。これを最後にしたかった。確かに体力は落ちていたが―― (あるいは、舞台を求めていたか、だ) たまたま落ちて、拾ったコイン1枚。それが、旧台実戦の最期を決めてしまった。 だが、後悔はしない。するはずがない。いつか最期はやってくる。それが2時間早まっただけ。 カウントダウンを始めるクレジット。稀にしか落ちない小役には、それを止める力はない。 今やシングルを引く気配も感じられなかった。ハズレか、BIGか。全ては、レバーを叩く左手にかかる。 やがてクレジットは0になり、下皿に待機していたコインは再び筐体の中へと消えていき始めた。 (厳守しろよ? 作られたドラマなんていらない。下皿が飲まれたら最後だ――) 寄生虫の言葉が、再び脳裏を横切った。まだ結果は分からない。分かるはずがない。 BIGを引くのに要するゲームは1G。小役のそれと何ら変わりはない。ただ、その時を迎えるか否か。 コインが3枚あれば、その時は充分迎えられる可能性があった。それが旧台であり、旧台の魅力。 実際、今までにも幾度ものドラマを実現してきた。共にオフを楽しんできた仲間という証人もいる。 だから、最後の3枚を投入した時も、胸を張ってレバーを叩けた。 そして―― ――そして、引けなかった。 不思議と、感情に変化はなかった。ただ引けなかっただけ。右手には、汗にまみれたコインが1枚。 それを小箱に放り込むと、重い腰を上げた。もう、この椅子に座ることもないだろう。 遂に引けなかった、3回目のBIG。もともと、自分には無理だという運命だったのかもな。 背を伸ばす。が、いや。そんな悲しい運命など、ないものだと思いたい。 今日引けなかったら、また打てばいいのだから。 (そう、またやって来る時があるならば――) それは、再び会うその時までの、遠い約束――いや、「忘れ物」かな。 台との「約束」なんて言ったら、なんか強制的というか、ゴトみたいな感じがしそう。 完全確率抽選に、絶対の2文字はない。だから、今日引けなかったBIGは「忘れ物」。 いつかまた、打つことがあるならば……その忘れ物を探して、手にしたい。そういうことにしておこう。 (「また」か……あればいいな) 忘れ物は、忘れたから忘れ物なのである。取り返せる保証はない。 が、それを再び手にする夢くらいは……見てもいいだろう。 景品を手にし、そしてお店の人達と別れを告げる。換金すると+7200円……最後にして、小倉戦初勝利。 疲れたな、でも楽しかった。でも、やっぱり疲れた。って、毎回言ってるな。 さて。この疲れを癒すには……今日も一蘭に行ってみるかな。 【エピローグ】 換金後。そういえば余った旧札を返してなかったことを思い出し、慌てて店の中に入っていった。 再び舞い戻ってきた自分の顔に、おばさんや店員さんは少し驚いたようだった。 「すいません。旧札をお返ししてませんでしたので、戻ってきました」 「あら。それは助かります」 そして、3枚の夏目を野口に換えてもらう。 そこで自分の目的は達成できた。が、ついでと思って1つ訊いてみた。 「……あの。この方は、ここによくやって来られますか?」 「どれ……ああ。この子はよくここに来るよ。もう5年くらいになるかねぇ?」 お店のおばさんに見せたのは、他ならぬ会長とのツーショットだった。 昨年末、床下に座ってパトライトを撮影という暴挙を犯したにも拘わらず、自分は覚えられていなかった。 ならばと会長のことを訊いてみたのだが、さすがにご存じだったらしい。 「このお店のことは、この方のホームページで知ったんですよ」 「ああ、なるほど。じゃ、インターネット仲間なんだ」 そんな感じで、しばらく歓談を続ける。そして、今度こそひまわりを後にした。 その後は一蘭へ直行。食事をし終えた後は、昨夜のゲーセンに寄ってみた。 とはいえ、さすがにスロットは打つつもりはない。だったら、まだAPEXを打っているって。 2階に行ってみると、どうやらビデオゲームコーナーらしい。スト2があったのでやってみた。 いや懐かしいね。それでいて、1プレイ50円とはなかなか。しかし、なぜ10円両替機があるのか? その疑問は、後に氷解した。何と、奥の方には1プレイ30円のコーナーがあったのだ。 しかも、そのラインナップがまた。まさか、またスパルタンXに出会えるとは思わなかったよw 18年振り? 速攻で挑戦。しかし、速攻でやられた。いやーやり方なんて忘れたっての。しかし懐かしい。 他にも色々と遊んでみて、やがていい時間になったので店の外に出た。 そして、駅に行く途中にひまわりの前を通る。遂にここも見納めか―― (……また、来れればいいね) もう、「また」はない。分かっているはずなのに、しかしそう願って止まない。 胸中でそう呟き、その場を後にする。もう、帰らなきゃ。 よほど疲れていたのか、岡山までの新幹線の中では熟睡していたらしい。 岡山に到着する直前で目を覚ますと、隣のおじさんに「よく起きられましたね」と言われた覚えがある。 しかし、それは夢だったか。あるいは、小倉での出来事自体が夢だったのか。 徳島に到着した時は、とにかく財布を忘れないように注意していた。しかし眠い。 (これで、本当に終わりなのだろうか?) 未だに信じられない。が、時は来た。信じられなくとも、これが本当に最期の時。 夢の中で見た、我が道の終着点。そこには、自分の求めていたものがあっただろうか? (それは――きっと、これから知るんだろうな) Fin.
総投資額:23000円、総獲得額:30200円 |
機種名 | 投資額 | BIG | REG | 回収額 | 収支 |
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ハイアップターボ | 11k | 4 | 8 | 30.2k | +19.2k |
APEX301EX | 12k | 2 | 4 | 0k | -12.0k |