土方 歳三義豊
(1835〜1869)
たとひ身は 蝦夷の島根に 朽ちるとも 魂は東の君や守らむ
よしや身は 蝦夷の島辺に 朽ちぬとも 魂は吾妻の君や守らむ
死んでもなおかつ、わが魂は 君を守る・・・
こんな優しさを、他の誰が言えるでしょう。
(土方さん、かっこよすぎるよ・・・)
自分の夢を全うするために、影となり また 主導となって
自己の尊厳を頂点にまで達せしめた男ひと
最期を察し、身内の元へ届けられた2枚の写真と
数本の毛髪、そして辞世の歌・・・常に不慮の時を考え、
胸の内に 携えていたのだといいます。
自分では分かっていたのでしょう。
北へ北へと行くことで、命が消えてゆくのを・・・。
一生を5年という歳月に凝縮し尽くし、
“戦いへの 戦い”でした。
近藤さん、沖田さん・・・彼は 最後の最後まで立派でした。
最期の地で言ったのです。
「私は、新選組である!」と。
ひとりだけになっても仲間との誓いを守り通しました。
北の地は あまりにも悲しい
そして あなたは 美しすぎました
土方さん、見えますか?
多摩川の川面には今も光がまぶしいのです。