「死の四重奏」なのに…
食生活も悲観的状況
「高脂血、肥満、高血圧、高血糖は『死の四重奏』とも言われるのに、現実の健康状態と認識にこれほどギャップがあるとは…」男女とも生活習慣病の危険がありながら、大半が無自覚であるとの国民栄養調査結果に、厚生労働省の担当者は驚きの表情を見せる。同省は「こうした高脂血や肥満などの状態は、病気ではないため、ただちに治療が必要ではないが、生活習慣病とのグレーゾーン。食生活などをきちんとしなければ、手遅れになる危険がある」と警告する。しかし調査結果では、食生活についても悲観的な実態が判明した。揚げ物や油物など、脂肪のとり過ぎ状態にある人のうち、男性で五四・六%、女性五五・四%が自分の脂肪摂取量は「ちょうどよい」と答え、「少ない」も男性一○・三%、女性一○・九%あった。男性で七割以上、女性も約八割以上が「健康のため脂肪を適量にしよう」と考えるが、食品を選ぶ知識が「全くない」と答えた男性が、二十代でほぼ四人に一人、三十代で五人に一人もいた。


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