WEEKLY DIARY - HEALTHY FILE
辛くて流す涙はカライ?
流す理由によって涙も味が違う。
梅雨が到来し、暑い夏の季節が気になる頃ともなると、社会へ出たフレッシュマンも新入生もそしてベテランたちも、心の中でちょっと小休止の時間がもてる時期。少しの自信が湧いてくる時もあるのですが、疲れとともに様々なつらさが身にしみる時もあるでしょう。ホームシックに陥って涙を流すときも多いのでは。

今回はその涙についてのちょっとしたお話。涙と一口に言ってもうれし涙、悔し涙、悲しい涙など、人は様々なときに涙を流します。この涙には、実はいろんな味があるというのです。これは単なる比喩的表現でも何でもなく、じつに科学的・人体生理学的な裏打ちのある話。

その秘密は自律神経の働きに隠されていました。例えば、副交感神経に刺激されてあふれてくるうれし涙は水分が多く、マイルドな味がし、交感神経を刺激して出てきてしまう怒りや悔し涙はナトリウムを多く含んで辛口になるというしくみになっているそうです。涙もいろいろあるのですね。

悲しいとき、悔しいとき、思いきり泣いてスッキリした・・・という経験をお持ちの方もあるでしょう。これは、涙の中に「ロイシン−エンケファリン」という物質が存在することで説明がつくのだそうです。この「ロイシン−エンケファリン」とは、体の中で痛みやストレスを緩和するという“脳内モルヒネ様物質”のひとつで、それが涙に含まれることによってつらさ、悲しさの刺激を和らげて洗い流す力があるのだと言われているのです。

逆に考えると、泣きたい気持ちを無理に閉じこめ、抑えてしまうことは無意識にストレスをため込んでいるともいえるのです。成人し、年を重ねれば涙をぐっと我慢しなければならないことが多いものですが人知れず大泣きする時を持ってもいいのではないでしょうか。「あれ、何で泣いてたんだろう」と思えるくらいスッキリするかもしれません。

 
 
 
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