アメリカ横断日記

DAY4 Full day at GRAND CANYON (ARIZONA)

天候がすぐれなかったので、オプションで空からグランドキャニオンを見ることが出来ず、みんなが言い出したのは、「グランドキャニオンを下って、登ってこよう! 時間はあるし。」 え〜、しんどい事は嫌いやし、持久力はないし、根性もない。 キャニオントレックなんて絶対行かへんでー。 スイス人のハニーとエルシーはごくクールに「行かない。」と言い切った。 賢い選択や。 でも私に対しては許してもらえないらしい。 「大丈夫、大丈夫、絶対来るべきや。 楽しいでー。 絶対来て良かったって思うヨ。 みんなで一緒に行こう。」ってな感じで参加。 トホホ… 行きは下りだ。 元気なうちに一気に降りてしまえっっと重力にまかせて下っていった。 しかし遠い…まだ?まだ歩くの? 3分の2くらいでエネルギーが切れると本当に根性なくてダメだ。 私は思いっ切りトレッキングシューズで用意万端やったのに、ロスときたら素足にビーサンやビーサン。 みんなで「Oh、nice treking shoes!」なんてバカにしてた程。 ロスは常にHIGHで疲れを全く知らない超人なのだ。 やはりオージーはちゃいまんなー。 底に到着するころにはすでに3時間は経っていた。 足はヘロヘロもう歩けまへん、って感じやったけどあの達成感は気持ち良かったね。 昼食をとって恐怖の上りに挑戦。 来た道を戻ると思うとクラクラして、後悔してもここまで来てしまったからには登らな帰れないし、夕食もないし、寝袋でも寝れないハメになる。 とりあえず、えっちらおっちら登りだした。 度々馬を使って下ってきては登ってくる人達が通る。 お願い、私も乗っけて。と祈るような気持ちだったが、お馬ちゃん達もすごくしんどそうで… 彼らの背中に涼しい顔をして乗っかってる人間が恨めしかった。 登りだして2時間もしない内に雲行きが怪しくなってきた。 ヒドイわ、この上雨で私をイタメつけるとは。 ロス達はスタスタと遥か彼方を行っていた。 誰か助けてぐでー。 NAOMIも自分のペースで登っていたし、もうみんな疲れてるし、人の事を気にする余裕はゼロに等しい。 私はグレイシーとキャリンの3人で励ましあいながら何とか高度を上げていた。 途中の休憩所でみんなが雨宿りしているのが見える。 何とかあそこまで辿り着こうと雨でさらに重くなった体を重力に逆らいながら運んだ。 やっと着いたー!みんなが暖かく迎えてくれた。 「よくがんばったねー、でもまだ3分の1残ってるヨ。」 ゲロゲロ。 それから他の人達と大きく差を付けられながらも登り切った。 今となっては本当に挑戦して良かったと思うけど、最初で最後よ7時間も歩くのは。 キャニオンの頂上のカフェでみんなと合流した時はもう言葉も出なかったもんね。 その後3、4日程は筋肉痛が続き、ヘコヘコペンギン歩き状態。 夕食は、キャリンとグレイシーコンビによるトマトソースとクリームソースのスパゲティ。 おいしかった〜。


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