数学とは…
こんな大それた題をかけるはずもありません。要するにこれは「なるほど!同感」と思った方々の名言集です。
これからの幾何学 深谷賢治
証明するということは正しさを確認するためとよりむしろ理解するためなのです。蛇足ながら、この点が数学における証明の意味を数学以外の人が論ずる時全く理解されていない点であるように思います。
美しい数学形式なんていうと、何か遊びっぽくて役に立ちそうにないのですが、実はそうではありません。数学者の研究の大切な部分は、美しい数学的形式、の発見に関わります。それがどんなに役立つかは数学の歴史そのものが証明しています。
第一は、世の中で意味のある問題(たとえば方程式)はすべていいものである、だから必ず解けるはずである、と信ずることだ。多くの数学者が「美しさ」をもって数学を評価するのも、暗に、この信念と関わる。一見理解しがたい(複雑な)現象が単純な原理によって(必ずしもやさしい原理ではないが)説明され得たとき、美しいと感ずる。この感性に基づいて数学を発展させる限り、常に得られた結果は(少なくともその最善のものは)応用上重要であろう、というのが多くの数学者の持っている信念である。これは過去において何度もその正しさが示されてきたし、また現在も(少なくとも多くの分野においては)その有効性を疑う理由は全くない。
近年、純粋数学の一部の物理学の一部(たとえば素粒子論)への著しい接近を見せているがこれは美しさに対する従来の数学の尺度の範囲内に収まる。その意味で、今数学と物理学の接近は従来の数学の行き詰まりを示すものではなく、むしろその成功を意味するものである。
注意…
これから増えていくと思います。あと、強調文字は私がかってに付け加えたものです。ぜひ、本を買ってお読みください。